天育実験工房★幻想公開講座「立体感の出し方/絵画技法の導入の章1」
● 導入①
「簡単な方法」は、鉛筆なんかで、ぐるぐるやったり、サラサラやったりするだけのことで本当に簡単です。 講座の時間も10分程度で十分終わります。 その10分のために長い話が必要です。 講座自体は意味なく10分以上行っても仕方がないですし、でも、仮に何の説明もしなかった場合、わざわざ遠くから足を運んで頂いて10分で講座が終わって帰って頂いたら人によっては怒ると思います。 でもしっかりと説明させて頂いてご理解頂いていれば仮に北海道から来て10分で帰って頂いても納得して頂けるはずです。 そのための「長い話」です。それから「長い話」には他にも意図があります。 「絵を描く」ということには様々なハザードがあるのです。 それを超えなければ指導ができない。 それはATフィールド(エバを全部見てください。)です。 ATフィールドを超えるにはこちらも最大のパワーでぶつからなければなりませんから暴走しなければなりません。 その暴走に匹敵するのが「長い話」です。
私があなたのATフィールドを超えてあなたが私の技法の指導を直感的に受け入れて頂ける場合は描く様子を見れば見よう見まねで脊髄反射的にすぐに描けるようになります。 習得した後は落書き感覚で暇な時に団子でも描いて遊んで頂いてもいいですし、より深く興味を持って頂けるなら「長い話」は天育の他の話とも繋がっていますから、他の天育の話も通読して頂ければと思います。
「簡単だけど長い話」は簡単な話なのですが、皆さんにできるようになってもらうために、様々な方がおられるので、様々な方が描けるようになるために様々な角度から書いています。 様々な方の中でも特に気がかりなのは「誤解」「洗脳」「冷やかし」によって簡単なことが出来なくなっている人です。 彼らのために誤解を解き、洗脳を解き、冷やかしを乗り越える勇気を与えるために私の使命としてこの方法を書いています。 全ては私があなたのATフィールドを破れるかにかかっています。
他には関心を持っている人/関心のない人/出ないと思って悩んでいる人など色んな方に十分な理解をして頂くために、どうして立体感が出るのか理論的に説明しています。 そんなこんなで長い話です。 そうそう、これを理解することで制作は勿論、指導にも役に立ちます。
この講座の背景にあるものは「誤解」「洗脳」「冷やかし」です。 簡単な話を難しいものに化かしている正体はこれらです。 対象の方は超えることがとても難しい壁です。 アート全体が乗り越えるべき壁だと思います。 これらは「才能」「天才」「権力」「高尚」などの概念が生んだ負の遺産です。 これを超えた先にアートの真価が隠されています。 これを打ち砕くために尽力するべく筆(描く?書く?)をとっています。
私が天才育成計画で具体的に計画して実行を始めたのは絵を描くということが「特別な才能」でなされるものでないことを世の中に正しく認識して頂くこと。 そして誰もが絵を描くことの良さを理解して、皆が気楽に好きな時に絵を描く世の中になること。 そして家に絵を飾る。 皆が絵を買うようになるのは絵やアートがしっかりと生活に浸透し馴染んだその後だと思います。 今買われている絵は皆実感を持っていない。
立体感は簡単に出せます。 ですが、一般的にはそのような認識はありません。 簡単なことを1つ前に進めるために長い話が必要なのです。
世の中の皆が立体感を出せないのは絵画が特別な才能の賜物によって描かれているものだと崇め奉られ「誤解」しているからです。
絵画の技術の多くは本当は簡単なことですが、出せないように仕組まれているため立体感が出せずにつまづいてアレルギーを起こしている人が大勢います。 彼らを助けるためには制作ではなく話から入らなければなりません。 誤解を解く、というか洗脳を解くと言った方が正しいかもしれません。 洗脳を解くため、あらゆる説得を試みるために、立体感を出す上でのあらゆる角度からのお話をしました。 そうしなければ確実に洗脳を解き説得することはできないのです。
聞き入れてもらえなければ簡単な方法を考えた意味がありません。 なんとか説得するためにアレルギーを起こしている人は元より長い話を書きました。
このような面倒な状況に陥っているのは「才能」という言葉に代表されるような「先入観」が邪魔をしてしまうからです。 大事な立体感という美少女をさらった手負いの誘拐犯から美少女を解放するように説得するような納得できる説明が必要です。
そうしなければ「簡単」という言葉に過敏に反応して、「うそよ!!」と大声で叫ばせてしまい、火に油を注ぐこともあるのです。
このように追い込んでしまったのは、アートの世界の自作自演です。 タレントを事務所を上げて祭り上げるように、画家の仕事を祭り上げました。 その裏っ返しでこのような状況は生まれています。
美術の先生や親御さん、兄弟や友達に散々「才能がない」と言われ続けて、冷やかされて来て「絵を描く」ことに対してトラウマを持っている方は少なくありません。 そういった状況を全て改善したいのです。
一般的に知られていませんが、絵画の最大の天敵は「冷やかし」です。
「冷やかし」を徹底すれば100%絵が描けなくなります。このことは後日改めて長い話をしなければなりません。 このようになるのは絵画が人の中にある深い精神性と結びついているからです。 そのため絵画を否定されば人格否定に繋がり自尊心が傷つきます。 それによって病む人は後を絶ちません。 それを超えるためには、なんとか話をして楽観的に構えて、楽に絵画と触れ合えるイメージに切り替えてもらうほかありません。 楽に簡単に触れてもらえるようになるために「簡単〇〇」としました。
美術やアートの世界で権力を行使している人、あとは兄弟や家族や学校も入ります。 権力者(グループ、組織の強者、権力者)の中には、「才能」という言葉で人々を示威、支配しようとする人が大勢います。 私はその行動や言動の全てがまやかしだと思います。 かく言う私もそれによって苦しんできた一人。この全てを撃ち払わなければならないのです。
簡単とは情緒が著しく不安定でなければ、幼児でも、障害者の方でも描けるという意味です。
日本の「立体感の出し方」の歴史は150年程度、とても浅い歴史です。 そのため完成度としてはまだまだ低く、正しく認識されておらず、問題だらけだと思います。 特に立ち遅れているのは美術教育です。
私が今回のお話をすることで変えたいことは「立体感」の出し方を皆さんに教えたいこと。 そしてそれが「誰にでもできる」と認識して頂くことです。