入試の傾向と対策
「昨年度までは合格していたタイプの作品が今年は全く合格していない」ということは現実的におきています。
芸大美大の入試に望む受験生とそれをフォローする美術予備校は出題と採点の傾向を読みその対策を打つことになります。一般的に傾向と対策とは内容が振り子のように左右に変化するので、変化の度合いとなる振り子のフリ幅と左右の大局に置かれている物事。振り子の数。1つ1つの振り子がこれまでどうのように動き、今年度の入試ではどこに位置してくるのか測ります。一般の大学入試と違い、芸大美大入試は出題の傾向以外に評価の仕方が変化するのでその動向を追うことも大切です。但し東京芸術大学以外の受験においては傾向を読むことは容易です。私立の大学の場合は各大学の催している入試説明会で評価の変動がある場合は教えてもらうこともできます。ただ、大学の学科によっては採点する先生の意見が割れている場合があります。そういったケースは大学側も最終的にどのようになるかの予測はつかないので、第3者の予備校側の客観的な予測の方が正しい見通しとなることもしばしばあります。東京芸術大学の入試の場合は出題と評価の傾向を察知することがきわめて困難なため合格者が一部の美術予備校に集中する状況を招く今の現状の原因の1つとなっています。東京芸術大学も入試の公平をきすために変動がある場合は公表すれば受験の公平性を保つために良いのですが、こういった東京芸術大学の姿勢は美大受験の外に知られることはないので、東京芸術大学の動きは他の大学のアクティブさに比べて外部の動向に対する反応が非常に鈍く、問題解決に向かって動こうとしても腰が重く、足取りも重い。最近になってようやく合格者作品をホームページで公開するといった所にきて、入試説明会では実際の合格者の作品を観ることができるようになりました。ただ、入試説明会では全ての専攻が作品を全て公開しているわけではありません。そのため一部の東京芸術大学の入試に明るい、一握りの予備校の講師には全体像が大凡想像できます。要は全体を知っている人間は一部を見ただけで全体が想像できるのです。が、殆どの予備校の講師が全体を知らないため一部から見えることからしか受験指導ができません。2015年度入試のある専攻では例年1つの予備校に合格者が偏ってた専攻の合格者が分散されました。分散されたことは全国の受験生に合格のチャンスを与える機会を生むのでこれほど良いことはありません。しかし評価の仕方に大きな変化があったことは言うまでもありませんが、どう変化したのか口頭や文章での説明がありません。問題は全国の受験生が全体をイメージできていないことです。全体をみることができれば色々考えたり、想像したり、努力をすることができます。全体が見えなくても見通す力のある生徒は良いですが殆どの生徒が「不可解」と感じているはずです。「不可解」の影響は受験生離れを加速させます。
入試の出題と評価の仕方は大学外部の要因によっても変化します。受験生の減少もその一つです。受験生が減少した場合はかならず全体的な受験生の基礎力が低下します。そのため、そうなった場合の入試の評価では実力を見抜く見方以外を導入し、事前の手立てをこうじていない場合は一度合格ラインから落ちた学生から復活させるための2重、3重の採点を行う必要があります。素質?、例えば真面目かどうか?、集中力はあるか?などによって受験生を選び出します。全般的に消極的に見える作品の評価は低くなります。
入試の実技作品の採点を踏まえた傾向と対策
入試の採点では数十人~数百人、多い場合は千人以上の全ての受験生が提出した作品から合格作品を選出することになります。
最初の段階では基礎力を評価の中心に据えて大まかな選別を行います。殆どの大学の場合、基礎力だけでは正規合格者の全てを選び出すことは不可能なので、入試担当の教官の指示に従い基礎力以外の方法を導入して採点を行います。
美術予備校の受験対策では採点の展開がどうせざるを得ないかを読み、上位合格の層以外の中間層の評価に該当する合格者、下位層の充てられた評価に該当する合格者の取りこぼしがおきないように生徒にインフォームします。
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