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美術予備校とは

美術予備校とは実技試験のある美術系の学校を受験する人が実技試験の対策をするための美術専門の予備校です。一般的にはあまりなじみもないため存在自体を知らないという人も多い美術予備校ですが、かつては美術系の学校に進学するなら美術予備校に通わなければ入試で合格することができないというイメージがあり、美術系の学校を目指す学生は全員一度は美術予備校の門を叩いたものでした。しかし、近年では少子化と不景気、美術系の学校に対する不信が伴い美術予備校に通わなくとも合格できる美術系の学校が増えています。このような時代に入り、美術予備校に行くべきか行かざるべきか検討しなければならないような状況が生まれ、美術予備校に通わなければ入学試験にパスできない学校が次々に減る最中で、美術予備校の存在意義は改めて問い直す時期に来ているように思います。
美術系の学校全般で受験倍率の低下が著しい昨今、美術予備校の価値について改めて説明が必要になってきているように考えられるためこのページではクマビ独自の見解を述べていますので参考にして下さい。

美術予備校として自信を持って断言できることは「美術予備校には必ず通った方が良い」ということです。その根拠は大学を卒業して仕事に携わるようになれば画家は絵具で絵を描き、彫刻家は木や石で立体を作り、WEBデザイナーはパソコンでホームページを作り、グラフィックデザイナーはパソコンでロゴやポスターをデザインします。学生の頃と違い社会に出れば作品制作には大きなリスクが伴うようになります。一番大きな問題がコストです。画家は高価な絵具を購入し、作品が売れなければ生活ができません。彫刻家が制作で使う木や石はひとつ数十万もして、制作場所にはクレーンが必要です。勿論運搬するための車も必要。デザイナーは複数の人間で取り組むのでひとつの仕事に数十万から、数か月取り組めばすぐに数百万の予算がかかります。

社会に出た後の仕事には大きなリスクが伴います。そのためあまり失敗は許されません。作品を作れるようになるには沢山失敗しなければなりません。高価な絵具や木や石や人件費がかかる前に、安価な材料で作品を作る練習をして、沢山失敗しておく場所が美術予備校です。美術予備校では毎日といって良いほど沢山の課題が出されます。出された課題に対する答えを自分の力で出してみて、殆どが合格レベルには達しません。ある程度良い物ができる時もあるけれども殆どの作品が失敗と言っていいと思います。受験生の時は実感できないと思いますが、受験生の時の失敗が社会に出た後の成功に直接繋がります。

社会に出る時までの沢山作品を制作して失敗を繰り返し、成功に導けるようになるまでの実力を養成した人は臆せず作品をつくって発表したり、仕事に取り掛かることができます。逆に、失敗の経験に乏しく、成功の経験がない人は怖くて発表や仕事に取り掛かれません。一歩前に踏み出す勇気を持つことが出来ずに、知らず知らずのうちに自分を守ろうとして、自分にとって居心地のいい場所を探し、安全な道を進もうとします。そうすれば必ず失敗は避けられますが、本来の意味で自分の感性や創造力を駆使した作品をつくることはできません。

成功に導くための失敗には限りがあります。言うなれば必然的にある程度の失敗を経験すれば少しずつ正解が見えてきて、何年も失敗を繰り返す度にはっきりと正解が見えるようになります。芸大美大受験で言えば東京芸術大学の入試対策がそうです。相変わらずの高倍率でもやはり「良い物は良い」良い物は必ず合格して成功します。東京芸術大学の卒業生に社会の第一線で活躍する画家/彫刻家/デザイナーが多いのはこのためです。はっきり言って環境や先生は他の大学とさほど変わりません。

美術の世界は努力をすれば必ず形になる世界です。必ず形にするには形を生み出せるようになるために課題を沢山制作して失敗をする機会が必要です。クマビではそのための制作時間を6000時間必要と考えています。自分で自主的に6000時間以上制作して実力を身につける人がいることも事実です。それだけの独力(造語です)がある人は美術予備校に来なくてもOK。しかし、独力で6000時間以上制作出来ない人は美術予備校(クマビ)に通うべきです。

「大学と専門学校で習うことは何か?」
大学のランクによっても講義や実技の実習で問われる内容とそのレベルは変わりますが、概ね共通していることは基礎を学ぶことです。但し、大学で学ぶ基礎は予備校で学び、養成する色彩感覚やデッサン力、課題に答える創造力と重なるものはほんの一部です。大学ではシラバスという講義や実習(実技)を複数ある中から選択します。選択する数は単位によって決められています。単位とは講義や実習を受けて試験や提出物を出したらもらえる数字です。講義や実習ごとに何単位もらえるかが決まっています。大学と専門学校では卒業するために提示されている単位数の卒業要単位を超えることを目標に講義や実習を受けます。
講義や実習は受ければ終わりです。受ければ単位がもらえます。美術予備校とは違い、実力がつくまで繰り返すわけではありません。授業を受けて提出物を出せばOKというシステムです。
講義や実習の内容は大学及び専門学校在学中に教えておかなければ習う機会のないものが中心です。講義では歴史や哲学、専門分野ごとに必要な概念(考え方)や知識を学びます。実習では機材/道具/パソコンのソフトの使い方などを学びます。それぞれの使い方をプロのレベルにまで高める時間はあまりとることができません。各自の独力にかかります。
大学と専門学校を出れば単位がもらえます。単位がもらえることは全ての学校で共通です。しかし、十分に注意しなければならないことは問題は単位を取得したことではなく、仕事をするための実力がついているのか?ということです。美術の世界は良い作品は残り、良くない作品は評価されず、報酬が得られない世界です。大学と専門学校で受ける講義と実習は大切です。しかし、講義と実習を生かすか殺すかは皆さんの実力にかかっています。実力を身につけるには6000時間必要です。大学や専門学校に入ってから6000時間の制作時間を設けるもよし、大学や専門学校に入る前に美術予備校で6000時間の制作時間を設けるもよしです。クマビは美術予備校(クマビ)に通うことをお薦めします。

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