合格者の声2021
油絵科
長谷見 音々子
熊谷西高校
東京芸術大学 油画 合格
私は器用な方では無く、合格するまでかなり時間がかかってしまいました。
私は課題を良くも悪くもフラットにこなしていく傾向がありました。モチーフや課題文にあまり反応出来ず、漠然と制作してしまうことがよくありました。
良い作品を作りたいと思い、悩んでいる時は大抵、どうしようかという言葉が頭の中でループするだけでした。
その時は私が持っていなくて、すぐには手に入らないものを無理に掴もうとしていたのだと思います。
ある時、私が変えるべきだと思っていた性質をクマビの先生方が肯定して下さり、個性を否定しなくて良いのだと気づきました。とても当たり前なことのはずなのに、色々考え込むあまり忘れてしまっていたのです。
それからは気が楽になり、私自身が面白いと思えるマチエールの発見もあり、受験までの数ヶ月は実験や制作を遊ぶように楽しく出来るようになりました。
クマビは基礎力はもちろん、合格に必要なものの見方や考え方を身に付けられるだけでなく、大切なことに気づける場所です。また、色々な実験が自由にできる空間で、先生方も作品の可能性が広がるアドバイスをしてくれます。
クマビで学んだことは受験にとどまらず、今後の人生において生きていくと思います。
日々の積み重ねと、自分自身を大切にすること、そして志望校を最後まで諦めない根気強さが合格には不可欠です。
これからもクマビから数多くの夢を叶えられる人が出てくることを信じています。
デザイン科
盛谷 岳
日本大学豊山高校(現役)
多摩美術大学 グラフィックデザイン学科
統合デザイン学科
情報デザイン学科メディア芸術コース
そういうわけでデッサンは自分でも上達していく実感はあり、一つ前に描いた作品よりいい作品を作れるように励みました。
しかし私の受験で1番の壁は色彩構成でした。 結論から言うと3年の11月くらいまで何をすればいいのか分からず制作していました。 そのタイミングで何が変わったのかと言うと、今までの色彩構成はPinterestで過去の受験生の作品を見て使えそうな表現や色を自分の作品に取り入れるという方法で制作していました。 合格している作品なのだから真似すればいい作品ができるという短絡的な発想で制作していたのです。 そこで私は過去の受験生ではなく、有名なデザイナーからインスパイアを受けた作品を制作するようになりました。 そこからは納得するような作品を以前と比べて多く描けるようになったと思います。
私は多摩美の学科を複数つ受けましたが、あるデザイナーから着想を得た作品で受かった学科もあります。 なので、毎日2、3個でもいいので受験生の作品ではなく、もっと広くデザインを調べたり触れたりしてみてはいかがでしょうか。 きっと新しい発見があると思います。
皆さんの「受験」は他の人とは違います。ストレスを感じることも多くあると思います。 私は、描きたくないと思うことはしょうがないことだと思うし、そんなメンタルで描いた一枚がいい作品にならないことも実際に経験しています。 先生にも言っていただきましたが、全ての作品一枚一枚に集中力を最大まで高めてやる必要はないし、できないと思います。 美大受験はストレスの管理が大切で大変です。 思い込むことなくどこか楽観的で呑気に制作する気持ちも持っているといいかもしれません。
最後に、現役生は時間が特に限られています。 しかし自分の現状を俯瞰すれば今何をするべきか分かると思います。頑張ってください。